2020-02-11

【SPECIAL INTERVIEW】
発酵生活 濱本社長×亞星通 董事長藤原

INTERVIEW

2020年2月10日

​亞星通股份有限公司(​STAR TO ASIA CO.,LTD)

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今回は、弊社のクライアント様でもあり、
董事長 藤原の恩人でもあるという株式会社発酵生活 代表取締役 濱本社長にスタートアジアの創業期から、
海外で起業することについての話を聞いていきたいと思います。

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―まずは、濱本社長と藤原さんとの出会いについて教えてください。
 
藤原:2010年頃、本社ファインドスターが主催していた通販勉強会が初めてでしたね。
もう10年の付き合いになりますね。
濱本:あの頃の僕は5月に発酵生活を設立したばかりで、ダイレクトマーケティングの知識やノウハウがなかったから、
とにかく沢山吸収しよう!という気持ちでいろんなセミナーや勉強会に行ってましたね。
藤原:一回だけ有料のセミナーをやってみたら、その時だけ濱本さんは来られなかったんですよね(笑)。
濱本社長:そんなこともあったかな(笑)。当時はお金がなかったからね。
 
藤原:その通販勉強会で毎月顔を合わせるようになって、それから2012年に濱本さんがシンガポールに行かれたんですよね。
今でこそ、海外に出て行く人や、進出する会社が増えてきたけど、
当時は自分たちの周りに海外に進出する人はほとんどいなかったから、すごいなと思ってました。
でもその時の僕は、「海外」という二文字は、自分ごとではなかったんですよね。
 
―では、藤原さんが海外を意識されたのはいつ頃ですか?
 
藤原:僕の場合、最初から海外熱があったわけじゃなくて、
いつか「0→1」をやらなきゃいけないという自分自身へのコンプレックスと、たまたまそれが海外だっただけ。
 
2011年くらいからそんなことを考え始めていて、2012年秋頃に本社ファインドスターのグループ代表である内藤さんに
「僕が海外やるってどう思いますか?」って話してみたんです。
その時、「良いかもしれないね」って内藤さんが言ってくれて、そこからいろいろ腹を決めてやっていったという感じです。
ただ、海外をやるということだけ決まっていたんですが、どの国で、何をやるかはまだ決めてなかった。
その冬11~12月にかけては、何をやるかめちゃめちゃ考えましたね。
 
―その時に、海外といえば濱本社長がいる、となったわけですね。
 

藤原:そう、それでFacebookで連絡を取ったんです。
 
濱本:ちょうど僕も年末年始の休暇でシンガポールから日本に帰っている時で、神田駅近くでランチしながら話しましたね。
 
―濱本社長はどうして海外に出ようと思われたのですか?
 
濱本:そもそも、発酵生活を起業した時から、ターゲットがアジア、海外だったんです。
単品通販と言えば九州系企業。
そのベンチマークする会社が20億円から200億円とこの10年で約10倍に軒並み成長しているのを見てきて、
日本は通販市場が成熟期に入っているな、と思っていたわけです。
だから後発の日本国内ではなく、僕は最初からメインはアジア、海外を描いていたわけです。
 
濱本:あと、そういう考え方するのは僕が元商社マンだからだと思うんですよ。
商社マン時代は、ばんばん事業計画を立てさせられるし、案件も海外の方が多い。
そういう商社マン時代の経験や思考が生きたという感じですね。
 
―最初の国にシンガポールを選ばれたのはどうしてですか?
 
濱本:オーナー系企業でビザを取れて、家族ごと住める国って、シンガポール、香港、イギリスくらいなんですよ。
その中から、子供の将来のことも考えてアジア圏×英語って絞り込んでいったら、最終的にシンガポールとなったわけです。
どっちみちアジアはどこかの国を拠点にして展開していこうと思っていたので。
 
実際にシンガポールに行ってみたら、インフラも整っていないし、決済システムもない状態。
そんな中、通販ができるようシステムも一から作りました。でも、現地の人にはまだ通販という習慣がなくて、
結果的には現地に住む日本人に売るしかなかったんです。出たはいいけど、正直早すぎたという感じでした。
 
藤原:僕は「取りあえずやってみよう!」という濱本社長のポジティブシンキングに救われましたけどね。
当時の僕は、台湾に行ったこともないし、その中で台湾で何の事業をやるのかって毎日考え悩んでいた時に、
濱本さんから「自分に正直に生きた方がいいよ」と言われたことは今でも胸に残っています。
 
―具体的にはどんなアドバイスをもらったのですか?
 
藤原:「何が自分にとって得意で、何が自分に強みがあるか」
無理していろいろ考えすぎずに、自分が得意なこと、本当にやりたいことを突き詰めた方がいいよ、
というアドバイスをもらいました。
 
濱本:僕自身はアドバイスというよりは、ニュートラルにこう考えていたんです。
そもそも日本国内でも新規事業を立ち上げるって難しい中で、海外だったら尚更大変。
そんな中で、マイナスな事や困難っていくらでもやってくるわけですよ。その時に何が支えになるのか。
それは結局、自分に正直になって、何に情熱を持てるのか?ということなんですよ。
本当に苦しい時、辛い時があった時に、それがないと簡単に心がぽきっと折れてしまう。
だから、自分はこれが好きなんだ!って、本気でそう思えるモノがあることが大事なんです。
 
藤原:7年前にランチしながら話してくれた話と全く同じですね(笑)。
振り返ってみても、「海外通販支援」をやってきて、本当によかったなと思います。
リスクとリターンで考えても、ある意味僕が行くことだけがリスクで、それ以外のリスクはほとんどなかったし、
僕自身の資源である営業力や提案力、ファインドスターで培ってきた支援業の経験やノウハウ、そういったもので、
早いスピードで垂直立ち上げができるもの=「海外×通販支援」だったんだと思います。
 
結局、最後の決め手になったのは、
「自分に正直に、自分が情熱を持てるものは何か」ということだったんですけどね。
だから濱本さんは僕の恩人なんです。
 
―そんなお二方から、海外で成功するための、経営視点での大事な要点があれば教えて下さい。
 
濱本:経営者目線でいうと、大きくは3つかな。
まず一つは、さっき話したように、やっぱり本気でそれがしたいのか。
単品通販のようにA/Bテストでちょことテストしてみようか、で海外をやったってうまくいかない。
本気でその国に出て、本気で事業をやりたいという情熱があるかどうかだと思いますね。
 
二つ目は、絶対にトップ、もしくはトップと同等の権限を持っている人間が住む、
張り付くくらいでいかないと絶対にうまくいかないと思います。そんなに海外は甘くないです。
 
三つ目は、意思決定の速さと、動くスピード。これがだめなら、次はこれ、と人よりも一足先にやれるかどうか。
 
藤原:濱本さんの意思決定と動くスピードは他の事業会社さんと比べても圧倒的ですよね。
この意思決定・判断・動くスピード、それ自体が発酵生活さんの優位性や差別化になっていますよね。
 
濱本:結局、うちの会社はスーパーオーナー企業なので、お金も時間も含めて無駄遣いが本当に嫌いなだけなんです。
今出す100万円が意味のある使い方なのか、とか。時間も完全に僕自身の時間が会社の売り上げや成長に直結するわけなので、とにかく時間の有効活用や、その積み上げを考えて動いていますね。
 
それに、意思決定も速さを意識しているというよりは、変化に敏感なだけ。
事業も多角的になんでもやろうというわけではなく、商品は3軸くらいだし、かなり絞っていますからね。
うち(発酵生活)の場合、僕の判断に文句言う人がいないから成り立つわけで、その決定が僕の場合0.3秒で終わるわけです。
 
藤原:濱本さんの国を広げるタイミング、商品点数を増やすタイミング、
そのタイミングや動き出しの速さ自体がすごいなと思いますね。それに、濱本さんは連続した予兆の中で、
決定打があってバシッと決めるタイプで、いきなりはやらないんですよね。
 
濱本:そうかもですね。予兆がある中でも、一定の猶予期間があったり、ちゃんとチャンスを与えた上で、
決めるようにしている。商品サービス、付き合う会社や人も同じです。
 
―では、海外で成功するために、現場のメンバーにとって大事なことは何だと思いますか?
 
濱本:メンバー視点で大事なことはシンプルで、“つべこべ言わずに、与えられことを一生懸命やること”
“100%以上の成果を出すこと”。ある結果を目指して何をしなければいけないのか。何をするか。
見てくれる人は見てくれているわけです。たとえ、その時結果が出なくてもそのプロセスは自分の肥しになるはずだし、
それを源(もと)に会社に提案したり、自分自身に提案しようと思うことだと思いますね。
 
藤原:確かに、ほとんどの場合、結果を出せる人というのは、どんな仕事でも結果を出せるものだと思いますね。
営業をやっていても、バックヤード側でやっていても、結果を出せるんですよ。
その人が取る行動もそうだし、成功するプロセスを歩んでいる。さらに、海外で成功するには、
その分余計に行動することだと思います。
 

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―お二人にとって、お互いはどんな存在ですか?
 
濱本:藤原さんの存在はこの業界を盛り上げて行く同志かな。
藤原:僕にとっての濱本さんはスタートアジアのダメな部分も含めて、あえて、しっかり言ってくれる人。
だから、僕自身はすごく信頼しています。濱本さんに厳しいことを言われたら絶対にすぐ直さないといけないと思いますしね。
 
―現在、発酵生活さんではメインの拠点を台湾へと移そうとされているその背景や理由を教えて頂けますでしょうか。
 
濱本:元々はアジアを攻めるということで、どこかを拠点に越境でやっていこうかと思っていたんです。
でも、越境で求めているような規模感だと5年後10年後になると思ったこと。
インフラや決済で見た時に、越境ECではクレジットカード決済がメインになる中でカード決済が思ったより進んでいないなと思ったことや、国際物流よりも現地のインフラが整っていることで、
アジアは各国に法人を立てていく方法がベターだなと思ったんです。
 
それをどう展開していこうかと考えた時に、まず人材の問題が出てきますよね。
うちは東京では人の採用に非常に苦労しています。また、日本で人材確保するにはコストもかかるし、
どうしようかなという時に、シンガポールなどに拠点を持つことも考えたのですが、人材のコスト面でも、
マネジメント面でも非常に難しかったわけです。
 
濱本:採用のコスト面、仕事の実務能力、言語面を見た時に、台湾は日本語ができる人が多いことや、
漢字(中国語)の方が親しみがあること。御社(スタートアジア)との仕事で関わる人達が大変優秀だったこともあり、
人柄もとてもいいなと思いました。
 
優秀な人にリーチしやすく、人柄も良いことから組織も作りやすいと思い、人材確保の拠点として台湾からアジアへ、
と考えるようになりました。それもあちこち海外を回っていて、得られた考えです。
 
―では、最後にこれからのスタートアジアに期待することとは?
 
濱本:一番はやっぱりマーケティングにおける専門性です。
台湾に限らず中国、東南アジアに向けてのマーケティングにおける成功モデルを構築してほしい。
より一層のブレークスルーを目指して、最先端でもあり、規模感でも引っ張っていってほしいなと思っています。
 
藤原:濱本さんは恩人でもある方なので、御社の事業成功という面でちゃんと御返ししないといけないなと思っています。
これからもよろしくお願いします。



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